2011年8月4日 星期四

「チリ大地震による津波(つなみ)を観測」

2月27日に、南米のチリでマグニチュード8.8という、大きな地震が発生しました。20 世紀以降(いこう)に世界で観測された地震の中で、5番目に大きい地震でした。この地震で、太平洋をはさんで地球の裏側にある日本でも大きな津波の恐(おそ)れがあり、東北地方の太平洋(たいへいよう)沿岸部(えんがんぶ)に「大津波(おおつなみ)警報(けいほう)」が出されました。
 
 「大津波警報」は、津波が3メートル以上になる場合に出される警報で、日本では1993年の北海道(ほっかいどう)南西(なんにし)沖(おき)地震(じしん)以来、17年ぶりに発令(はつれい)されました。「津波警報」は北海道から沖縄までの太平洋沿岸全域(ぜんいき)に出され、広い範囲で1.2メートルから10センチの津波が観測されました。1メートルの津波が押し寄せた宮城県(みやぎけん)の気仙沼(けせんぬま)などでは、津波のため、市街地(しがいち)が冠水(かんすい)し、水に浸(ひた)ってしまいました。

 
 「津波警報」発令(はつれい)中、鉄道の多くは運休し、日本全体で149万人以上の人に避難(ひなん)指示(しじ)や避難(ひなん)勧告(かんこく)が出されましたが、避難した人はごく僅(わず)かでした。津波の波でサーフィンをする若者などもいたそうです。「大津波警報」発令から25時間が経過した3月1日10時15分に警報はすべて解除されました。
 
 警報が解除されたあと、気象庁の津波の予測が3メートルと大きすぎたため、無闇(むやみ)な混乱を招いたとして、多くの批判(ひはん)が集まりました。気象庁は前回のインドネシア津波のような大惨事(だいさんじ)を恐れるあまり、予測が大きすぎたことを認め、今後システムの改善(かいぜん)を図(はか)ることになりました。
 
 しかし、ハワイの米(べい)海洋(かいよう)・大気圏局(たいきけんきょく)(NOAA)太平洋津波警報センターの海洋(かいよう)学者ワン・ダイリン氏「津波の過小(かしょう)評価(ひょうか)はできない。何も問題はないと言って災難(さいなん)がやって来るよりは、津波が来ると言って何も起こらない方がましだ」と事前準備の必要性を述べています。

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